ここには、或る信徒が、自分の祈りの道を切り開くために工夫してたどり着いた仕方を紹介します。
ご本人のことばによる紹介です。
私は、『聖書』によって祈ろうと望んでも、なかなかうまく祈れませんでした。
どうしたら聖書の内容に親しみ、『聖書』を祈りに生かせるのだろうと、長いこと探し求めていました。
その思いから、聖書のみ言葉を「筆」で書いて行くことを試みました。
みことばを筆ペンで便せんにゆっくり書いて行きます。
筆で書いてみたら、ゆっくり、そして集中できるので、ことばと行間にその場面が立体的に感じ取られて来ました。
自分が書いた毛筆の字は、上手ではないけれど親しみ、愛しさがありますから静かにじっと留まったり、繰り返し読んだりしたくなります。
やり方を工夫しながら、次のような仕方で続けるようになりました。
以上の過程をたどることで、イエス様はじめ登場する人々の様子がだんだんわかってきます。
何回も読んだはずなのに今初めて知ったことが出てきます。
「へーそうなんだ」と新しい発見の喜びを感じます。
そんなとき、イエス様を前よりも近く親しく感じます。
そこから、感動のノートも生まれます。
みことばで心に一番響いたものを書いておきます。
自分が書いた毛筆の字は、親しみ、愛しさがあります。
それを前にして、柔らかくなった心、温かい心でやがて目を閉じてみことばの全体と、先ほど書いた心に響くことばとを思いめぐらしています。