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サダナ東洋の瞑想とキリスト者の祈り

体(呼吸)と祈り

【32】書く祈り(3)(写経)――仏教の伝統を生かし、「行」の面を重んじて――

 「書く祈り」の3つ目の方法として、仏教でいう写経を取り上げます。仏教では、仏教経典(多くの場合、般若心教)を書写することをいいますが、わたしたちはみことば(聖書)を書写します。
 従来、『黙想や瞑想、念祷といわれる沈黙の祈りでは、黙想の対象や、知性、意志、記憶、想像、感情を、とのように働かせるかという、もっぱら、「頭」の中の心理分祈がとりあけられてきた』が、これらに対して、この書く祈りは、『頭抜きの瞑想法ということに』なります(引用は、奥村一郎「聖書深読法の生いたち」から)。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
【A】手順
手順として、変更の許されない絶対構成が存在するわけではありませんが、ここには一例を示します。
(1)聖書の個所を選ぶ
 よく味わって、肚で感じたいと望む聖書の個所を選ひます。それは、好きな聖書の箇所でも、好きな言葉、句、数節でもかまいません。また、福音書の始めから、順番に章節を決めても良いでしょう。〈今週の聖書朗読〉から、当該日の聖書個所を選ぶのも良いてしょう。
(2)集中できる環境を整える
 写経をする机上の整理や身の回りの整頓などをします。そして、静けさの中に身を置きます。
(3)座る
 机に聖書とノート(書き写す紙)、筆記用具を置き、机を前にして座ります。椅子に腰掛けても結構ですし、座布に腰掛けても結構です。何れにしろ、腰を立て、背骨を真っ直くにし、力を抜いた姿勢が大切です。
(4)呼吸を調える
 座禅の『ム~~』ても、アナパーナでも、自分のやり易い方法で構いません。静かに座り、呼吸を調え心を落ち着かせます。
(5)臨書する
 選んだ聖書の箇所を左側に置き、ノートを開き、筆記用具をとり筆写します。上手にしようというのではなく、早くでもなく、丁寧に! ノートには、一行置きに書くと良いかも知れません。
(6)黙読する
 自分で書き写したみことばを、ゆっくりと読み味わいます。そして、ここで聖書の霊的なメッセージやインスピレーションが広がるときに、その味わいに十分な時間を充てます。
【B】こころ構え
★書く祈りは「行」です。ですから、姿勢を正し、こころを静め、その中に身を置くことが必要です。
★上手にではなく、早くでもなく、丁寧にします。
★「一点一画、一字一句も疎かにせず、魂を込めて」という気概を持ってします。
★「写経する」というこころ持ちよりも、「させて頂く」というこころ持ちでありたいです。
【C】効用
★落ち着いた、清々しい気持ちになります。「ありがたい」という気持ちから、自然に頭が下がるかも知れません。
★何かしらに「アッ」と気つくことかあります。みことばの意味を考えずに、一字一字に心をこめて筆写しているのに、突然みことばや、その他のことがこころに飛び込んできて、「アッ」と気づかされることかあります。(その際は、その気づきについて、それを味わう十分な時間を持ち、感動とともに味わいを持続させましょう。)
★上記以外で、一般的に、写経による効果として以下のようなことが言われています。
(1)心身の自然な治癒力が向上する。
(2)指先を使うことで、脳を活性化させることかできる。
(3)姿勢がよくなり、心と体が落ち着いてくる。
(4)集中力がついてくる。
(5)忍耐力がついてくる。
(6)イラ立ちを解消し、疲労回復が図れる。

 

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