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サダナ東洋の瞑想とキリスト者の祈り

【16】書く祈り(1)(インテンシブ・ジャーナル)

 祈りをするために、媒介にできる手段(手助けになる手段))が幾つか有るわけですが、その中に、筆記具を用い、手で書くことを媒介にする仕方も存在します。
 ここでは、「インテンシブ・ジャーナル」という方法を紹介します。これは、イラ・プロゴフ(注1)という人が開発したプログラムで、コースの終了までに、まる4日を要します。
 完全な沈黙に入ります。
 自分の辿った人生を、ありのまま見ます。
 見る角度(テーマ)としては、
 ○人生の節目
 ○私の歴史
 ○人生の岐路
 ○私と人との対話
 ○私と体との対話
 ○私と仕事との対話
 ○私と団体との対話
 ○夢 
 ○心の奥底の知恵
 ○解放と疎外
 ○個人のマントラ
 ○山頂/谷底/探索
 ○未来に開いている私
などという角度(テーマ)が用意されます。
 参加者は、ファシリテーターのガイドに沿って、筆記することに打ち込みます。上記の角度(テーマ)ごとに、40分からその倍くらいまでの適宜の時間が充てられます。
 そして、上記のどの角度(テーマ)についても、もう一段細部に分け入っての作業手順が示されます。たとえば、「私と人との対話」ですと、
(5分間ほどの心を深め静める準備の後)
① 今までのエクササイズの記録を読んでどんな人物が登場したか名簿を作る。 (10分)
② 静かに落ち着いて、直感によって一人の人を選び、名前を書く。 (5分)
③ その人について、自分とのかかわりの文章を書く。過去のかかわり、将来のか かわりを導きによって書く。   (10分)
④ 書き終えたものを読み返し、どんな気持ちがするか。  (5分)
⑤ 選んだその人の生涯の節目を書く。          (5分)
⑥ 目を閉じて、感覚に意識を集中し、その人を思い浮かべ、名前を呼ぶ。薄明かりのイメージが浮かべば、それを書く。   (5分)
⑦ その人が自分の前にいるように想像し、その人の生涯について対話する。心の導きのままに、対話を記録する。       (20分)
⑧ 対話が終わって、書きながらどんな気持ちか、何を体験したか。 (5分)
⑨ 記録を読み終えて、どんな感情が湧くか、どんな導きがあるか。 (5分)

というような段取りが示されます。その間、作為的な意思をできるだけ排除し、極力おのずからの心の動きに沿って書き綴るようにします。
 沈黙のうちに、瞑想・黙想しながら、上述のような角度で、自分の人生を観察しノートに記入するわけです。そこに判断や決心を加えず、ただ観察し、受け入れます。そうしますと、心の中の意識と無意識の連絡が取れて、事実がより鮮明に現れのです。
 こうして、自分の生涯を観察し、自己を見つめ自己と対話することによって、自分の人生で神様から頂いた宝を見いだすことができます。また、これからの自分の人生が、どこに向かっているかも知ることによって、神様から力を頂きますし、自分が何者であるかも教えられるのです。
【注1】
イラ・プロゴフ(1921~1998)は、アメリカの心理学者。ユング派の人で、深層心理学を専攻。ユングの理念を、通常の生活者の人生に適応することに大きな関心があった。

 

(「書く祈り」の(2)(3)は、「体と祈り」コーナーに掲載されています。)

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