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サダナ東洋の瞑想とキリスト者の祈り

【4】短句を繰り返し唱える―1(聖書を源泉として)

 

 この祈り方は、このコーナーの前の方で紹介した祈り方とも関連します。
初めは、聖書の中で出会った感銘深い言葉を大切にするところから、踏み入って行きましょう。まず、聖書の原文通りを、心の内で唱えることを繰り返すこととなります。
 たとえば、ルカ福音書の第1章を瞑想的な心で読んで行くとします。やがて、天使がマリアに受胎を告げる場面になります。たいへん素晴らしい箇所です。素晴らしい言葉に溢れています。そういう中でも、とくに「聖霊があなたに臨み、いと高きおん者の力があなたを覆う」(ルカ1;35)という句に、惹きつけられたとします。すると、目を閉じて、心を神に向け、
  「聖霊があなたに臨み、いと高きおん者の力があなたを覆う」
  「聖霊があなたに臨み、いと高きおん者の力があなたを覆う」
  「聖霊があなたに臨み、いと高きおん者の力があなたを覆う」
   ・・・・・・・・・・
   ・・・・・・・・・・
と何度も何度も繰り返します。
 私たちは、神にさらに近づかせていただいて、いっそう力強い祈り方まで、踏み込ませていただきましょう。つまり、短句を、次のように変えさせていただきましょう。マリアのところを自分自身と置き換えるわけです。
  「聖霊が○○○(=自分の名)に臨み、いと高きおん者の力が○○○を覆う」
 このように、踏み込ませていただいて、繰り返しましょう。
 さらに、別の短句も選ばれるはずです。
  「あなたの信仰があなたを救った」(マルコ5;34やルカ7;50など)
も選ばれ得るでしょう。ここでも、やがて「あなた」のところに自分の名を入れます。
  「○○○(=自分の名)の信仰が○○○を救った」
と唱え続けて、自分への励みとすることができます。
 そのほか、
  「たたきなさい。そうすれば開かれるであろう。」(マタイ7;7)
「イエスを愛する人は、父と子と聖霊がその人の所に来てそこに住む」(ヨハネ14;23のアレンジ。これも徐々に「人」とあるところを自分の名に置き換えて、唱えましょう。)
などという句も選ばれるに違いありません。
 聖書は、人を霊的に活かし燃えさせる、みことばの宝庫です。感銘深い名句の数々に満ちています。
 上述のような、お気に入りの短句を、その味わいが消えるまで、あるいは、祈りの時間の限度が来るまで、続けます。
 さらに、暮らしの中で仕事が途切れるときに、心の中で繰り返しましょう。それどころか、ある種の単純な仕事をしている間ならば、心の中で続けられます。掃除機をかけながらとか、洗濯物を干しながらとか、街を歩きながらとか、・・・・・。
 この方法は、心を強く込めて祈れる祈り方です。また、一日の間でその合計時間がとても長くなる祈り方です。さらには、同じ句を数ケ月でさえ継続させられる祈り方です。
 なお、故トマス・マートン(トラピスト会司祭)は、この祈り方の力強さを愛しました。そして、切り詰められた極く短い句で自分の内部に集中して行くこの道を、「センタリング・プレヤー」と名付けました。

 


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