呼吸を活かして、定型の祈祷文を祈る方法です。
4呼吸が1セットになります。
ここでは、「主の祈り(注1)」を祈ることにしましょう。
内的に、ひとつの文節を1呼吸に乗せてゆっくり唱えたあと、続く3呼吸の間は、「天に」の内容についてじっくり味わい続けます。
-そこは、しみも汚れもなく輝いて私たちのまことの父でおられる神様が、おられるところ。
聖人方が招かれて、幸せに満ちて睦みあっておられる。-
次は「おられる」と唱えたあと、3呼吸で、「おられる」の内容を味わいます。
-私が行き着くことを待っていてくださる。
たしかにそこにおられて、私のことを、しっかり配慮してくださっている。-
このように、ひとつの文節ごとに、4呼吸を充てて祈りを進めてゆきます。
注1::主の祈り
天におられるわたしたちの父よ、み名が聖とされますように
み国が来ますように。みこころが天に行われるとおり地にも行われますように
わたしたちの日ごとの糧を今日も お与えください
わたしたちの罪をおゆるしください。わたしたちも人をゆるします
わたしたちを誘惑におちいらせず、悪からお救いください
注2::天使祝詞(聖母マリアへの祈り)
恵みあふれる聖マリア、主はあなたとともにおられます
主はあなたを選び、祝福し、あなたの子イエスも祝福されました
神の母聖マリア、罪深いわたしたちのために、今も、死を迎えるときも祈ってください
注3::アニマ・クリスティ(キリストの魂)/ロヨラの聖イグナチオの祈り
キリストの魂、わたしを聖化し
キリストの聖体、わたしを救い
キリストの御血、わたしを酔わせ、
キリストの脇腹から流れ出た水、わたしを清め
キリストの受難、わたしを強めてください
いつくしみ深いイエスよ
たしの祈りを聴き入れてください
あなたの傷のうちにわたしをつつみ
あなたから離れることのないようにしてください
悪魔のわなからわたしを守り、臨終の時にわたしを招き
みもとに引き寄せてください
すべての聖人とともに、いつまでもあなたを
ほめたたえることができますように
注4::愛の賛歌(コリントの信徒への手紙Ⅰ23章4-6節)
愛は忍耐強い。愛は情け深い。ねたまない。愛は自慢せず、高ぶらない。
礼を失せず、自分の利益を求めず、いらだたず、恨みを抱かない。
不義を喜ばず、真実を喜ぶ。
すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてに耐える。
注5::平和の祈り(アシジの聖フランシスコの祈り)
主よ、私をあなたの平和の道具として お使いください
憎しみのあるところに 愛を
いさかいのあるところに ゆるしを
分裂のあるところに 一致を
疑惑のあるところに 信仰を
誤っているところに 真理を
絶望のあるところに 希望を
闇のあるところに 光を
悲しみのあるところに 喜びをもたらすものとしてください
慰められるよりは 慰めることを
理解されるよりは 理解することを
愛されるよりは 愛することを
わたしが、求めますように
私たちは与えるから受け
ゆるすから ゆるされ
自分を捨てて死に、永遠の命をいただくのですから